2026年2月12日(木)

 少し早めに起きて、朝ごはんは食べずに家を出る。新大阪駅のコンビニでコーヒーとドーナツを買い、ネットで買ったチケットをスマホのICOCAと連携させているので改札をピッとタッチして入る。気持ち悪い。新幹線だよ!?コレで本当に乗れるの?と不信感を抱いてしまう。

 ちゃんと席は空いていて、私のものだった。新幹線の価値が、電子音のように軽くなったような気がする。

 品川駅で新幹線を降り、渋谷駅へ。全部スマホでタッチ。楽やん、と軽薄に手のひらを返す。

 渋谷の産官学のコラボ施設のQWSで、スタートアップ企業の代表と会う。スマホを触る時間を自分でコントロールできる「Blockin」というアプリの会社で、オンラインとメールでやりとりして「OSAKAみなと未来教育ネットワーク」に登録してもらった。

 代表の山尾さんは視野が広く、若さの推進力だけでなく慎重さもあり。メールのやり取りから思っていた、レスポンスの速さと共感力の高さに対面でも圧倒される。関西出身なのもご縁がある。スマホの長時間利用の低年齢化について、現場の課題を共有させてもらった。

 渋谷のど真ん中、スクランブル交差点を見下ろす抜群の立地。企業と行政・大学の交流が生まれているようで、場の空気に触れただけでも、狭い世界で悩んでた自分が小さく思える。

 渋谷から日本橋へ。立派な会場で国交省の「スモールコンセッション形成推進事業」の成果報告会に、ワーキングの運営委員として出席する。4つの事例報告を聞き、2分のコメントを求められた。

 会場だけでなく、オンラインで何百人かが聞いている。「大阪にも港区があるんです」と区の名前を売ってから話す。

 小さい自治体の公共施設の利活用は、専門家のいない中で質が高く担当者と一緒に地域に飛び込めるコンサル会社とのパートナーシップが必要だ。AIでええやん、というレベルの事例や提案をパワポに整えて持ってくるだけのコンサルはいらない。

 行政区のウチも悩んでいるので、国交省が自治体課題と民間事業者をマッチングしてくれるこの事業はいいなと思った。7つの事例報告があり、どの事例にも学ぶべきポイントがあった。

 熊本県の学校跡地活用の報告をした自治体と会社から、生野区の学校跡地の視察をしたこと、「生野区学校跡地を核にしたまちづくり構想」や公募の要綱を参考にしたと言われて嬉しい。

 生野区長の時から「区政で日本を変える」と、他の自治体で役立つ事例を作って知名度を上げる努力はしてきた。しんどかった仕事が、実を結んでいる。当時の担当者達に伝えよう。

 同じくWGの運営委員で、民間から四條畷市の副市長をされた経験を持つ林有理さんと終わってから食事をする。民間から行政に入るしんどさ、それも子育て中の女性の悩みを話せる相手はなかなかいない。

 急な選挙の愚痴から話は始まり、まちづくり、子どものスマホ、夫婦の役割分担、行政課題、多文化共生、私の進路相談と話は「Personal is political 」そのもの、家庭の悩みと社会課題を往復しながら広がっていく。

 楽しく、濃い時間だった。今度は大阪で、と手を振る。

 東京駅まで歩いて10分ほど。アプリで席を押さえ、ピッと改札を通る。スマートやん。

 帰りは寝て帰るつもりが、新幹線ひかりブレンドのコーヒーを飲んだせいか、一睡もできず新大阪に着いた。パソコンを持って行ったのに、報告会の会場で資料確認に一回開いただけで、メール処理もこの日記も全部スマホで済ませてしまった。荷物だけやたら重く、スマートではなかった。

 帰ったら子どもたちが待っていて、「ばけばけ」だけ一緒に見て錦織さんの失意に同情し、お風呂に入って寝た。運動はさすがに無理。

 あと46日。

 

 

古民家も悩ましい、古い庁舎や学校も悩ましい。港区にもいくつか。