2026年3月10日(火)

 夜に送別会が入ってるので、電車で行く。晴れていると気持ちいい。

 その晴れやかさも、区長机に座ると曇る。積んだ書類が雪崩を起こしている。大量のメールから、赤い旗の立っているものをチェックする。退職者用の手続きを1つ見落としていた。慌てて処理する。

 書類を整理しかけたところで、教育担当の課長から電話があり「空いてるなら挨拶に来てほしい」と言われ、歩いて市岡中学校まで往復する。今日の「港区スマホ・AIサミット」の準備に、コーディネーターの先生と学生たちが午前中から会場入りしてくれている。

 若い学生たちに会うだけでも、区内の中学生たちには刺激になりそうだ。スマホ対策を参加者全員の自分ごとにしてほしい、という想いを自己紹介と合わせて伝えた。

 爽やかな空気に触れた後、また区長室に戻ると鬱々とする。片づけたい。でも時間が無い。

 明日、自分が部会長を務める会議があり、9時半から12時過ぎまで議題が詰まっている。資料を読んで、議論のポイントのメモをメンバーに送る作業に苦労した。資料が多過ぎる。夜は飲み会なので、その後にやりたくない。市会の調整やレクを挟んで思考が途切れる中、なんとかメールを送った。

 再び市岡中学校に向かう。会場の設営と撤収には他の課からも大勢の助けがあった。ありがたい。区内5つの中学校からは代表の生徒がやってきて、シャッフルして同じテーブルに座る。11の小学校、区内の高校からもアンケートの協力を得た。

 保護者、教職員、一般参加の地域の人も合わせて150人ぐらいだろうか。区内中学校の生徒代表が一緒に集まる機会も初めてとのことで、それだけで「区担当教育次長」として役を果たせた気がした。

詳細は区のレポートもあるだろうし、別で文章を書くつもりでいる。スマホ対策の第1人者で、今まさに国のSNS規制議論の座長を務めている竹内和雄先生が、港区のこどもたちの声を聞いてくれたことも貴重な機会だった。

最後に「感想を言いたい人」と呼びかけたら、最初は照れていた生徒たちがぞろぞろ前に出てきて、その場面で泣きそうだった。大人たちが準備して環境を整えれば、こどもたちは力を発揮する。それも、大人の予定調和を超えて。

 だから私は、教育に関わるのが素朴に面白いんだと実感する。校長先生たちもどんどん発表する自校の生徒たちに驚き、とてもいい表情で場を楽しんでいた。

 年度頭ぐらいに「最後の年やから、ワガママ聞いてくれへん?」から始まった、港区の「みんな当事者」のスマホ対策の成果を見ることができてよかった。担当者は本当に苦労していたが、ワガママを叶えてくれて感謝しかない。

そのまま、交流会館の「みなとラウンジ」に寄る。「弁天町ユース保健室」がある日だ。オープン後、なかなか行く機会が無かった。

 保険証を持たなくても、匿名でも看護師や保健師さんのボランティアに相談できる場。性のやメンタルの悩みを聞いてほしくても、病院に行くには親に保険証を出してもらったり、お金を出してもらったりする必要がある。中高生ひとりでは行きづらい。そこで、オープンスペースに相談ブースを置き、聞かれたくない話は場を改めて相談できる。

 今日はお客がおらず、私も相談したいわ、と言いながら「ユース保健室」を知ってもらうための意見交換をした。日吉和子先生が実行委員会を起ち上げ、港区役所と協定を結んだ上で公民連携で実施している。来年以降も、図書館に来る子や下校の途中でこどもたちが相談できる場が残ることを願う。

 夜は隣接区・民間人区長同士で始まった飲み会の、送別会。幹事を持ち回り、港区でやった時は築港の「ひかり寿司」とスナック「なじみ」でおもてなしした。区が離れても続いている。

 今日は日本酒好きの私のために、難波で「ダイニングあじと」を予約してもらって「行きたい店リスト」にずっとあったのでウキウキで出かける。

 日本酒を飲み比べ、美味しいものを食べて、愚痴も思い出もこれからの話をしながらの楽しい時間だった。民間人から区長になった者同士じゃないと、言えないこともたくさんある。

 ガラスの酒器を餞別にいただいて、大事に持って帰る。ありがとうございます。

 難波から、歩いて帰る。酔うとお決まりで、アイスをこどもたちに買う。ごめんな、オカアチャンずっと夜忙しくて。

 さすがに連日で、眠気に負けて片づけも確定申告も日記も何もできず寝た。体がしんどい。

 あと22日。

全国平均の倍の、港区のスマホ依存率。だからこそやりたかった。続きますように。