少し寝坊して、起きてすぐ着替える。マンションの下で小学校の現役PTA会長から、歴代PTA会長会の会計を資料と現金ごと受け取る。
学校の芝生のメンテナンス代を、地域やOB会・PTAの会費から出すのに加えてスプリンクラーの買い換えが必要らしく、学校にお金の相談をしなければならないからだ。
小規模校過ぎて、PTA会費ではまかなえないが歴代会長会も残高は少ない。地域から出してもらえないか、学校と相談も必要だ。水曜日のテレワークの昼休みに、学校に走ることにする。
11時からは1ヶ月ぶりにアルトサックスのレッスンに行く。港区長になった時、「中央突堤でサックスを吹いたらカッコいいな」と思って生野区長の退任時の退職金でサックスを買い、ヤマハでコツコツやっている。
月1万5000円も払って、授業の振り替えができないので日曜日の行事でほぼ行けない。無駄だし、そんなペースではちっともうまくならない。
しかし、1回だけネタに挨拶で吹いたら、恥ずかしい音のひっくりかえった演奏だったのに3月のイベントで吹いてほしいと依頼が来た。
仕方なくレッスンに来て、ものの10分で口が痛くなる。1ヶ月、全く触っていない。リードが合わないのもあって「点描の唄」の高音で脳の血管が切れるかと思った。
先生にリードを変えることと姿勢やアンブシュアのアドバイスをもらい、少しマシになった。帰り道、胸が痛い。最近、深呼吸すらできずにいたのに気づいた。
帰ってお昼を食べつつ、SNSで話題になっていた、こたけ正義感の「弁論」を途中まで見る。チケット転売の罪から京都人をからかい、自らの貧しい幼少期の話からメインテーマの生活保護制度に入る。
「(生活保護は)未来のあなたのためのセーフティネットでもある」と言い切ったところで、出かける時間になった。
いくのパーク(元・御幸森小学校)で開かれた多文化共生フォーラムを聴きに行く。懐かしい人たちにたくさん会った。国全体が外国人を「問題」と捉える空気の中で、IKUNO多文化共生ふらっとの宋悟さんが「国際人権の原点」を強めに語る。
「すべての人間は、生れながらにして自由であり、かつ、尊厳と権利とについて平等である。」(世界人権宣言より)
筋原区長が外国人住民の実態調査と提言の作成を依頼し、その結果の報告会でもあった。調査でわかったことと今後の進め方が、強い当事者性を持って複数の視点から語られる。提言された施策は実現が前提だと語っていて、まさに「課題『解決』最先端エリア・生野区」らしく感慨深かった。
IKUNO多文化共生ふらっとの立ち上げと連携協定、やさしい日本語の普及に努めてくれた当時の課長も来ていて、当時の苦労がつながり広がっていることを喜びあった。
会場を出て、生野のまちを音楽を聴かずに歩く。桃谷商店街のスピーカーから流れるミセスの新曲「lulu.」に、耳が吸い寄せられる。
「帰りたい場所がある」
誰もがこの星の子孫
全ての人に「居場所」と「持ち場」のあるまちへ、と言い続けた5年間で、新たな住民も受け止めようとし続けている。港区も取り組みが進み始め、何より万博のスタッフが多く住んだことが大きかった。
港区や大阪市全体で多文化共生を推進するなら、大屋根リングがまとめていた「多様でありながら1つ」のメッセージを、行政側が発信し続けなければ「何のために万博やってん」で終わりかねない。
この地球(ほし)の続きをマシにする仕事を、もう少し行政側でやりたかった。真の意味で「万博が成功した」と言えるのは、理念が社会に実装されることだと思っている。選挙報道を見ていると、寒々とする。
帰ったらゆる夫は1人で映画を観に行っており、なんばで落ち合って外食することにした。出かけるまでに「弁論」の続きを観る。
「いのちのとりで裁判」を取り上げ、冒頭から散りばめたネタをするすると回収して、生活保護制度が人が人らしく生きるための権利であること、権利は義務を果たさなければもらえないものでなく誰もが持つもの、人が逃れきれない差別意識を自覚することを聴き手の心に打ち込んでいく。そして、エンタメとして成立している。
行政からも支援について色んな形で伝えているつもりだが、かなわない。こたけ正義感のおかげで、「伝わる行政」の新しい形が見えた気がした。
余韻に浸る間もなく、親子で自転車を走らせる。なんばでパスタを食べ、本屋に寄り、家族でスーパーに寄って帰った。
本屋では、今日読まないといけない気がして目に留まった『日本に住んでる世界のひと』(金井真紀)を買った。
お風呂に入り、ミセスの涼ちゃんが出ているドラマを半分観てから「EIGHT JAM」の音楽オタクの2025ベスト10の残りを観る。jo0jiがちゃんと入っていて、安心した。
寝る前に、深く呼吸をしてみる。情報量の多い1日だった。
あと71日。

