予定は自分が入れた1つしかない。少し寝坊して、起きる。喉の痛みはほぼ無くなった。
息子が2007年の東方なんちゃらと言うパソコン用ゲームをインストールするのに、外付けのCDドライブが要ると言う。本人は探したけれど、見つからないとのこと。同じテーブルで話しているのに、ゆる夫が探そうともせずまたYouTubeを観てるので「一緒に探したって」と依頼する。
こっちは持ち帰った仕事とPTAと職探しで忙しい。ごそごそあちこち見て、無いと言われたので区役所に送ってもらい、区長室にある物を取って渡した。
2人でロピアに寄って、夕食の焼肉の用意を買う。私は13時に弁天町で待ち合わせがあったので、買い物の途中で別れた。
行きの車の中で、転職エージェントからの返信が届いていたので、開けてクラっとした。
「ご応募いただいた求人に加え、他の求人のご紹介も検討させていただきましたが、募集要件との兼ね合いから、今回はご紹介が困難」
50代、校長と9年の区長経験が全く市場価値にならないのがよくわかった。私に次のアドバイスをくれるエージェントでも無く、つまり私なんか推す暇があったら他の成約しそうな人に時間を使いたいんだろう。転職サイト使うの初めてだから、知らんけど。
弁天町の駅前を歩きながら、少し泣いた。子育ての大事な時期を、組織のミッションと区民のために捧げてきたのが、無意味だったような気がした。次の進路の準備が甘かったことを、悔やんでも悔やみきれない。
メンタルを削られまくるので、もう転職サイトは全部退会しようと思う。最後に、受けたかった会社に「エージェントに断られましたが、直接応募は可能か」と質問だけフォームから送った。
13時に、不動産屋の社員と待ち合わせる。名刺をもらったのでヤケクソで区長の名刺を出した。「芸能人が店を出したいというのはあるけれど、こんな偉い人は初めて」というのに、力なく首を振る。スナックの物件を3つ見せてもらった。
自営業をするにしても、事務所が欲しい。かつて新大阪駅のビルに小さなオフィスを持っていた。家だと運動不足になる。どうせ借りるならスナックをオフィスに仕立て、月に何度かテーマ型の飲みながらの集まりに使えたらと思って探しはじめた。
真面目にスナックを経営はできない。夜はちゃんと子どもと過ごしたい。区長になってから、週のほとんどの夜が埋まっている。飲み会も調整役が多く、あの人とこの人をつないでお店予約して……に疲れてしまった。会いたい時は、集めてしまえばいい。
時々、若い子や外国人の若者や親の困りごとの相談も受けて、行政の手続きを教える日も作りたい。企画のネタに困ったら、お金を握りしめて相談に来てもらえたら。
あくまでオフィス使用がメインで、家賃もそれほど変わらないので駅前のスナックビルを当たってみた。いい感じの店を見つけたので、少し考える。カラオケは入れないし、禁煙にする。大きな本棚を入れるつもりだ。区長室の蔵書の行き場に困っている。かかるコストやスケジュールを考えますね、と確約はせず帰った。
家では14時過ぎなのにお昼も用意せず、区長室から持って帰ったCDドライブが動かないと息子とゆる夫が苦戦していた。
パソコンと合わないのか、CD-Rと合わないのか。でも、絶対に家に、すでにたくさんインストールされている東方シリーズを入れたCDドライブがあるはずだ。
子どものお昼を用意するよう促し、ゆる夫が「もう見たで」と言う引き出しを、スペースを空けてしっかり引き出して一つひとつ物を出して探した。
すぐに出てきて泣きたくなる。こんな頼み事すら、と思うけれど息子には努めて明るく「あるやん〜」と渡す。
息子は無事に東方のゲームを始め、娘はコタツにずっといる。1時間ほどして、そういや先週はインフルで倒れていて出かけてなかったなと思い出し、「どっか行く?」と聞いたら2人とも喜んだ。家族で阿倍野のキューズモールに行く。
子どもたちが毎回チェックするプリキュアショップを見て、母娘と父息子で別れて私たちは服を見て回った。GUのかわいいチェックのリボンシャツを「たまに貸してね」と娘に買った。
細々とした物を買い、8,000歩に到達した頃に帰った。
自宅の引越しについて、行き帰りの車で話し合う。候補にしていた中学校区内の物件に、先約が入ってしまった。娘と息子に1つずつ部屋を渡すために、大胆な断捨離と家庭内引越しをすることに落ち着いた。
引越しよりコストは安い。子どもたちとレイアウトや欲しい家具を考え始めると、前向きな気持ちになってくる。4月に作業をすることにした。
懸案事項を脳から1つ手放すと、少し楽になる。晩御飯を食べて「NoNoGirl」の続きを観て、自己否定に陥りがちな女の子たちに、自分を重ねてしまう。
生い立ちもあって、根っこはぐらぐらだ。そんな私を「守りたい、応援したい」と言いながら雑に扱う、搾取する人間が寄ってくる。今の組織でも、2度と思い出したくない嫌な目に遭った。
こういうネガティブなことを書かずにシュッとしたキレイゴトだけ書いていた方が、転職にも有利なのもわかっている。それでも、書くのを止められない。
ちゃんみな師匠が、繰り返し言葉を変えながら伝えている。
「貴女が貴女であるために、もっともっと自分と対話して自分を出せ、人の中からあふれる本物しか人の心を打たない」
満身創痍 みんなの総意 あたしだけ相違 Sorry,甘えベタの論理(lonely)
映像の中の女の子たちが悔しさを歌詞にぶつけていたので、こっちもリリックが浮かんできてしまう。
ネタバレしないよう、HANAが出そうな時は子どもたちとキャーキャー言いながら顔を伏せている。
ぐらぐらの気持ちも、居場所があれば立て直すことができる。
少しタスクの整理をして、寝た。
あと58日。

